いつか自分が必要なときのために

死に向かっている人と向き合うには、それぞれの力量がある。
最後まで愛する人と向き合って尽くせる人もいれば、
向き合うのが辛くて、一緒にいることができない人もいる。
でも、それで愛することの尺度が測れるわけではなく、
どちらも精一杯なのだ。
平気な顔をしているように見えようが、
面倒から逃げているように見えようが
それは向かう力量をたくさん持っているか、持っていないか。
個人差でしかない。

お通夜やお葬式の時、余計なことを言い出すのは
喪服のせいだ。
黒い色が人の心をダークサイドへとこもらせる。
そんな時は、
カバンなどにそっと
いつも愛用しているきれいな色のハンカチや
お気に入りの写真などを入れておくといい。
束の間、ウチにこもりそうな心を
解放するために。

何を言われてもそれは「世間」だと思うこと。
「世間」にはいろいろな人がいる。

いつか、自分が必要なときに思い出せるように。